暴落時に積立をやめたくなる気持ちはわかる
株価が大きく下落すると、「このまま積み立て続けていいのか」と不安になるのは当然です。特に投資を始めたばかりの人は、評価損(含み損)を見て焦ってしまうことがあります。
しかし、長期積立投資の観点から見ると、暴落時こそ積立を継続すべき理由があります。
ドルコスト平均法の効果
毎月一定額を積み立てる方法を「ドルコスト平均法」と言います。この方法の特徴は、価格が高い時は少ない口数を、価格が安い時は多い口数を自動的に購入することです。
具体例
| 月 | 基準価額 | 積立額 | 購入口数 |
|---|---|---|---|
| 1月(通常時) | 10,000円 | 30,000円 | 3口 |
| 2月(暴落) | 5,000円 | 30,000円 | 6口 |
| 3月(回復) | 8,000円 | 30,000円 | 3.75口 |
| 合計 | — | 90,000円 | 12.75口 |
3ヶ月後の基準価額が8,000円の場合、12.75口 × 8,000円 = 102,000円。元本90,000円に対して12,000円の利益が出ています。
暴落時に多く買えたことが、回復後の利益につながっています。
過去の暴落からの回復事例
| 暴落イベント | 下落率 | 回復までの期間 |
|---|---|---|
| ITバブル崩壊(2000年) | 約49% | 約7年 |
| リーマンショック(2008年) | 約57% | 約5年 |
| コロナショック(2020年) | 約34% | 約6ヶ月 |
過去の大暴落はすべて回復しています。長期投資の観点では、暴落は「安く買えるチャンス」とも言えます。
暴落時にやってはいけないこと
1. 狼狽売り(パニック売り)
評価損が出ているタイミングで売却すると、損失が確定します。長期投資では、売却タイミングが最も重要です。
2. 積立額を増やしすぎる
「今が安いから多く買おう」と積立額を大幅に増やすのも危険です。さらに下落した場合に精神的・資金的に耐えられなくなる可能性があります。
3. 毎日チャートを確認する
頻繁に価格を確認すると、感情的な判断をしやすくなります。長期積立投資は「設定したら基本的に放置」が原則です。
暴落時の正しい対応
- 積立を継続する: 設定した積立を変更しない
- チャートを見すぎない: 月1回程度の確認で十分
- 長期目線を持つ: 10〜20年後の資産形成が目標
- 生活費を投資に回さない: 生活防衛資金は別に確保
まとめ
株価暴落時に積立をやめるのは、長期投資の観点から見ると得策ではありません。ドルコスト平均法の効果により、暴落時に多く買えることが長期的なリターンにつながります。
「暴落が怖い」と感じるなら、それは積立額が多すぎるサインかもしれません。夜眠れるくらいの金額で積み立てることが、長続きする投資の秘訣です。
参考: 日本証券業協会「投資の基礎知識」https://www.jsda.or.jp/



